べんは、あるブリーダーに2ｶ月の子犬の時に譲ってもらった。

そのブリーダーはとても不潔なブリーダー。

汚くて、臭いも酷いし…目が痛くなるほどだった。

でも小さなべんを見て、一目で気に入ってしまった。

『汚い所だけど、まぁいいか…。』

うちに来て2日目の事。

具合悪そうにグッタリしていたから病院に連れて行った。

検査の結果、パルボウイルスという恐ろしい伝染病だった。

絶対に助けたくて、仕事もしていたけど

遅刻したりして、毎日病院に連れて行った。

もうダメかもしれないって先生に言われた時もあったけど、

べんはあんなに小さい体ですごく頑張ってくれた。

べんはとても生命力が強い子なんだ。

時は流れ、2年後…。

私はその不潔なブリーダーの所に掃除に行くこととなった。

もちろんボランティア。

その前から何度か訪問していて、

わんこ達が可哀想だとずっと思っていた。

不潔過ぎるから…。

何度か掃除に行くうちに、

妙にくっついて来て離れないコーギーがいた。

見ると体も汚くて真っ黒になっていた1歳女の子だった。

その顔はすごく可愛くてとっても気に入ってしまった。

その様子をブリーダーのおっちゃんは見ていて、

『そんなに気に入ったなら掃除のお礼に連れて帰っていいよ』と。

でも、その子のお腹には赤ちゃんがいた。

生まれたら売りに出すから

子犬だけは返してほしいと言われた。

『フンッ！生まれたってこんな汚い所に誰が返すかっ！』

そう思いながらその子を家に連れて来た。

それが、さくら。

名づけ親はうちの母ちゃん。

さくらはいつも小さなゲージに閉じ込められていて、

外には一歩も出たことがなかった。

もちろん散歩なんてしたことはない。

初めての散歩。

まっすぐに歩くことすら出来なかった。

いつも小さなゲージの中でグルグル回っていたから…。

散歩に出してもグルグルグルグル。
　

涙が出た。

母ちゃんは号泣。

散歩を重ねていくと普通に歩くことが出来るようになってきた。

数ヶ月がたちお産の日がやってきた。

1歳で初めてのお産なんて普通じゃ考えられない。

1歳なんてなだまだ子供だからね。

さくらは少し難産だった。

1頭目がなかなか生まれなくて病院で取り上げてもらった。

そして2頭目、3頭目…先生の見よう見真似でひっぱり出した。

私も初めての事だったからとても怖かった。

全部で5頭の子犬が産まれた。

さくらはすごく頑張った。

ブリーダーのおっちゃんには

1頭しか生まれなかったと嘘を言って子犬は返さなかった。

子犬が2ｶ月になった時、3頭は飼い主さんが決まっていた。

2頭は自分の家で。

それは妹のお気に入りの子犬。

それが、つくしとこむぎ。

これも名づけ親は母ちゃん。

そしてまた時は流れ、2年後…。

べんは男の子でその他の子はみんな女の子。

ヒートが来るたび大変だった。

なのでそれぞれ去勢に避妊を考えた。

将来の病気の事も考えての事。

病気になる事が一つでも減れば…。

でもその前にどうしても、べんとさくらの子供がほしい。

そうして生まれたのが、かぶとかりん。

かりんの名づけ親も母ちゃん。

この時も全部で5頭の子犬が産まれた。

その内の1頭は生まれて数日で亡くなってしまった。

病院に連れて行った時、

もし大きく育っても運動は出来ないと思う。と言われた。

病名は忘れたけど、肺の病気だった。

たくましく育ってほしいと願い、

『たくま』って名づけたのにね…。

たくまは一番の美男子だったんだよ。

その2年後、かぶもお星様となった…。かぶroom

あとの5コギ軍団はすこぶる元気！元気！

家の中でも走くり回って毎日がハチャメチャなのだ＾＾；

みんな！かぶとたくまの分も、

ずっと…ず～っと長生きしてね！

これからも、よろしく♪